ママチャリの後タイヤ交換　その２

移　動： タイヤ交換で必要な工具 タイヤの種類と選び方 フレームから車輪を外す タイヤをリムから外す 新タイヤに交換 タイヤを取付ける まとめ 耐摩耗タイヤの実力 古タイヤ破棄

リンク： 初代耐摩耗タイヤ装着 ２代目の耐摩耗・前タイヤ装着 １速フルカバー付きママチャリ 内装３段ママチャリ ディスクブレーキ仕様 タイヤ形状変更 他車からタイヤローテーション

　 　 　
　 　 　

摩耗したタイヤの状態　▲top　

磨耗した後ろタイヤのトレッド

　前回後ろタイヤを交換したのが、2016年7月10日でした。それから4年７ヶ月たった現在スリップサインの厚みを超えてきました。タイヤの磨耗は限界になると、タイヤの組織（カーカス）の繊維が出てきます。今回はいくらかトレッドパターンが残っている状態で、タイヤを処分するためにカットしてみると、「高耐久タイヤ」を詠っているだけあって、トレッド部には、まだ余裕の厚みがありました。

磨耗状態比較：低価格の一般的タイヤと、高耐久タイヤでこちらは全体に厚みがあります。

裂けていたタイヤのサイドウォール（側面）

　上の画像は、1000円くらいの低価格のタイヤと高耐久タイヤの断面を比較したものです。高耐久タイヤは全体的にゴムの使用量が多く分厚くなっています。また、通常品は1年足らずでツルツルになってしまいましたが、高耐久タイヤは、4年以上使えました。タイヤ交換の手間、特に後輪に関しては面倒ですので交換時期を伸ばしてくれる「高耐久タイヤ」の選択をお薦めいたします。
　タイヤには、車体と漕ぎ手の人間の重さが掛かっています。こんなことなので、タイヤの空気圧は、潰れない程度の空気圧が入っていないと必要以上にサイドウォールが曲がってしまいます。結局素材の経年劣化と必要以上の曲げによって左の画像の様に裂けてしまう場合があります。こんな事からもタイヤ側面に刻印されている適正空気圧は、転がり抵抗だけではなく必要になっています。

ブリジストンの耐摩耗タイヤ「ロングレッド」　▲top　

ブリジストン・ロングレッド（厚チューブ付き）

　後輪のトレッドがかなりへってきたので、前回使用していたホダカ株式会社の耐摩耗タイヤを探していましたが、どうも見つけることができません。仕方がないので以前購入したJHに行ってみると、現在は取り扱いが無いと言うことでした。しかたが無いので、シンコー耐摩耗タイヤはあったのですが、ホームセンターにもあったので、さらに高性能を求めて、「ブリジッストン・ロングレッド」に決めました。
　このタイヤのトレッドは、表面積が広いスリックタイヤに溝を切ってある様なタイプで、店員さんによると電動自転車用に使われているとの事でした。

本体価格は2,180円でチューブ付き。　トレッドパターンはスリックぽい。

内装３段変速機ママチャリの後輪交換　▲top　

内装３段変速自転車の後輪の右側は、変速カバーがあるので最初にこちらを外してから作業します。

ローラーブレーキ側のナット

　内装３段変速機付き自転車の後輪のタイヤ交換は、前輪と違って少し面倒です。
　後輪の車軸には、泥除けのステー、荷台のステー、両足スタンドが取り付けられています。それにチェーンの張り調整金具が車軸に取り付けられています。車軸のフレームのハブの外側にはこれらを受けるワッシャーが左右に入っています。
　手順としては車輪を取り外す時に、ローラーブレーキ固定ステーの解放し、内装３段変速機のプッシュロッドカムを緩め取り外します。正立していると自転車の重さで車輪を抜き取ったりの作業ができませんので、車軸ナットを緩めた時点で自転車を裏返します。

使用する工具　　▲top　　　　　

　使う工具は、タイヤレバー、車軸のナットを緩めるための15mmのスパナ・レンチ（無ければモンキーレンチ）、ブレーキステー、ブレーキアーム等に10mmスパナ（12mmスパナ）、プラスドライバーです。空気入れは、メーター付きを用意すると、適正空気圧がわかって安心して乗車できます。その他にタイヤを処分する方は、ボルトクリッパー、万能ハサミが必要です。

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薄口コンビネーション 15mmレンチ の車軸のナットの 開け閉めと自転車 ペダル脱着できます。 ナットを傷めずに安心 して作業ができます。

薄口コンビネーション 10mmレンチ KTC MS3-10T ワイヤー類の止めに 使われているサイズで 主に小さいナット用。

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後輪取り外しの下準備　　▲top　　　　　

車軸ナットを取り外し、各ステーを車軸から抜き取ります。

車軸ナットを取り外し、各ステーを車軸から抜き取ります。

ローラーブレーキステーを外します。左右の車軸距離調整ナットを取り外します。
フレームから外した磨耗したタイヤ

使用するタイヤ　　▲top　　　　　

タイヤのサイドにあるタイヤサイズの表示

　タイヤを購入する前に、タイヤの側面にサイズ・形状の数字が書いてあります。 同じ型式の物でないと使えませんので、間違わない様に必ずメモしてください。 右のタイヤは、ママチャリに良く使われれいる「26インチ　1　3/8」サイズ

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タイヤ交換作業 　▲top　　　　　

11. 外した後輪からタイヤレバーを３本使って古いタイヤをリムから外します。
12. タイヤの中に入っているチューブを傷つけないように外します。
13. 古いタイヤを完全に取り外したら、新しいタイヤをリムの向こう側に入れます。
    （タイヤによっては、進行方向のマークがついています）
14. チューブが捻れないようにタイヤ内部に押し込みます。
15. 最後の部分で写真の様にチューブをタイヤとリムに挟まないように気をつけてください。

タイヤレバーを使って磨り減ったタイヤをリムから外します。次にチューブを引き出します。

新しいタイヤを用意します。右の赤色い線は、タイヤのリムに潜り込むラインです。

　　付録：スポーク・ニップル・リムテープ　　▲top　　　　　

ニップルをスポークに目一杯ねじ込んだ状態で、ネジ部分はニップルから飛び出しています。

スポークとリムの断面イメージで、
青い部分がリムテープ

　スポークにニップルをねじ込んだ状態は、左の図のようになります。スポークニップルは、車輪のリムの内側からはめ込まれています。スポークのネジピッチ部分はニップルのネジ切りの部分にねじ込まれスポークが張られています。
　タイヤ内には、この飛び出したネジ部分から、チューブを守るために「リムテーブ」がリムの内側にピッタリとはめられガードしています。大雑把なイメジは左の画像の様になっています。 注意しなければいけないのは、リムテープはチューブを守っていますので。切れてしまっている場合は 交換しなければなりません。

注意事項 　ニップルを1/4回転締めて、タイヤを回してみて狭めたブレーキとの間隔を確認しながら調整してください。特に低価格の自転車の場合、締めすぎると走行中の振動でスポークが折れる事があります。
特に車輪関連の部品調整は命に関わる事があるので、自己責任で作業は行っていただき、不安な場合はプロにお願いしましょう。

車輪を元に戻す　　▲top　　　　　

16. タイヤ交換が終わったら、元通りに組み直します。
17. フレームの車軸の左右に調整部品を裏表間違えないように通しておきます。 （リングがフレーム内側で調整軸の出っ張りはスリット側）
18. フレームのスリットに車軸を間違えないように入れます。
19. 車軸を前に押してチェーンをチェーンリング、後ろの歯車に戻します。
20. 前後調整ナットでチェーンの張りを確認して最適な位置が出たらブレーキをステーに止めます。
21. 車軸に通すのはブレーキ側は最初にスタンド、荷台、泥よけの各ステーを通します。
22. 車軸に通すのは変速機側も最初にスタンド、変速機、荷台、泥よけの各ステーを通します。
23. ブレーキの機器具合、変速の状態を確認してから増し締めして変速カバーを取り付けて完成です。

車輪をフレームに戻します。取り外したブレーキステーと他のステーを取り付けます。

荷台とフェンダーのステースタンドを車軸に通しナットを閉めます。反対側はそのほかに内装変速機を取り付けます。

まとめ　　▲top　　

　自転車は走ればタイヤは摩耗してきますが、空気圧を指定値通りに入れる事が大切と思います。また後輪の片ブレーキの方は摩耗が早くなります。ママチャリはスポーツ車と違い、車軸にスタンド、荷台、泥よけ（内装変速機）が付いているので作業が複雑になっています。作業時間もそれなりにかかります。作業は自転車をひっくり返すとやり易いですが車輪を外す時に、ステーで怪我をしないように気をつけてください。
ちなみにこの交換でかかったのは、タイヤ代の￥1,280でした。自転車店にお願いすると前輪は￥3,500位で後輪は￥4,000位となっていました。この作業手順を見ていただいて、お店に任せるかご判断下さい。

　面倒な交換の頻度を減らす耐摩耗タイヤへの交換　▲top

先先代の磨耗したタイヤ

　このように後ろカゴ付きママチャリのタイヤ交換はかなり面倒というのがお分かりいただけましたでしょうか。
　実際上の記事で交換した先先代の前・後輪は、１年１ヶ月で殆どタイヤの模様が無くなってしまいました。左の写真は、すり減ってしまった前・後輪です。使用頻度は往復３㌔程度が年210日程度ですので、走行距離は約630㎞となります。このツルツルのタイヤはホームセンターで売っている一般的な物で￥1,200程度の物です。今回も引き続き、メーカー違いの耐摩耗タイヤに交換してみることにしました。セットのチューブは、1.2㍉厚で、耐パンク性もアップしています。実際タイヤ交換をしてみて、一般のチューブと違いかなりしっかりしていますので、リムにタイヤを入れる時も挟みにくくなっていました。

　　　内装３段変速機のプッシュロッドを戻す　　▲top

　内装３段変速機のプッシュロッドは、スプリングの中に細いロッドが入っている部品で、これを押し込むと変速され、レバーを戻すとバネの力で戻る重要な部品です。しかし、抜かないで作業すると曲がったり、挙げ句の果てに折れる可能性があります。
　先述しましたが、タイヤを外すときは引っかかって折れない様に抜いておきます。

変速カムを開いた状態にして、グリースを塗ったプッシュロッドを入れます。

前回交換のホダカ株式会社の耐摩耗タイヤ。　右はLONG READタイヤ。

使用済みのタイヤを小さくカットする　　▲top

ボルトカッター
ペンチで切れない太い針金やボルトなどをカンタン・に切ることが出来る工具です。
　家庭では余り出番が無い工具ですが、太い針金構造の物を小さくしたりできます。

　タイヤのリムに当たる部分は、強度が必要なためにケブラー繊維や金属が使われています。普通のタイヤは、ワイヤービードとなっています。本体はゴムと布で出来ていますので万能ハサミで切れますが、縁の部分はボルトカッターでないと切れません。小さくして捨てるには、８等分にすると小サイズの「燃えないゴミの袋」に入ります。

リムに当たる部分は強度が必要なために金属ワイヤーが入っています。最初にボルトカッターで切ります。

カットしたタイヤ。右はカットして小さくなったタイヤを重ねて小さく廃棄

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