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"カード型のリモコンの修理"

移 動: 無反応のリモコンの修理 リモコンの構造 修理に必要な道具 分解 接点調整 MITSUBISHIモニター用リモコンを分解します ボタン電池の接触部分を調整

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 反応しなくなったリモコンの修理  トップへ

RM_YAR01_Body CardRimoConst
薄く小さいカード型リモコンとカードリモコンの断面図構造(クリックで拡大できます)

 こちらでは、突然動かなくなったカード型リモコンの修理をしてみます。通常はボタン電池の電圧が下がり使用が出来なくなることがほとんどです。しかし、同型の新しいボタン電池を入れても反応がありませんでした。
 このボタン電池を入れるタイプのカード型のリモコンで水被りは全くしていません。  テレビのリモコンなど浸水のトラブルですと特定のボタンの反応が無くなりますが、ボタン類が全て反応がなかったので電池の接触不良を疑ってみました。右上の図はカードリモコンの断面構造を示しています。  

 リモコンの構造 トップへ

RM_YAR01_Bottom RM_YAR01_Top
カードリモコンは周りを見回しても、ネジ類が見当たりません。

 修理する前に、直る場合と直らない場合がありますので、ご了承ください。そのうちの直らない場合は、ボタン端子が摩耗して接触が悪くなり操作出来ない場合です。今回は、全てのボタンが反応しませんので、分解しバッテリーの接点を調整いたします。  テレビなど少し大型のネジの無いのリモコン等は『はめ込み式』になっている場合があります。今回ははめ込みの溝がありませんので、分解する箇所を探します。

 修理に必要な道具 トップへ

RM_YAR01_Open
操作部がシールになっています。

 修理道具は、このタイプでは表のフィルムをめくるためのカッターナイフの様な作の薄くて鋭いものが必要です。もう一つ使う工具は、本体に電子基盤をとめてある+ネジを外す精密ドライバーです。
 このタイプのカード型リモコンは、本体のボタンがある表面のフィルムが捲れにくい様に、低い幅の細い淵があります。その淵の内側にこのフィルムが貼られています。
 このフィルムの角辺りからフィルムを傷つけない様にカッターの刃先で徐々に捲りながら剥がして行きます。この時剥がし切ったフィルムには、粘着剤が付いています。この面ゴミが付くと接着不能になりますので、接着面は必ず上側にして「汚れない場所」に置いておきます。

 修理開始/リモコンを分解します  トップへ

 リモコンのボタン側の周りをよく見てみると、合わせ目の箇所に僅かな溝が一周回っています。この場所がスクレーパーを差し込む箇所ですが、ピッタリと塞がっています。しかし筐体はプラスチック製ですので、刃の部分を溝に当てて押し込むと歪んで刃が入っていきます。徐々にめくっていくと、表面のフィルムが段々剥がれていきます。

RM_YAR01_CovOpen RM_YAR01_ElBoad
上の写真がフィルムを剥がした時の写真でフィルムは直接電子基盤に貼られていました。
RM_YAR01_ElBoadUp RM_YAR01_Bu_Holder
ボタン電池の接点と、ボタン電池ホルダー

 左の写真は、右上の電子基盤のボタン電池の端子を拡大したもので、ボタン電池の表と外周までプラス(+)側で、黄枠で囲まれた端子に接触する様になります。
またボタン電池は表裏面はマイナス(-)側で、ボタン電池を差し込んだ時に電池が赤枠の部分に接触します。

 ボタン電池の接触部分を調整 トップへ

RM_YAR01_Pull_Holder

 ボタン電池の接触端子のうちのバネの方は十分に弾力がありましたので、こちら側はOKとしました。もう一方は 念のために接触性を確実にするために少し上に引き上げました。
基盤をを元に戻すために、4本のネジで止めてボタンのフィルムをずれない様にきちんと元の位置に貼り付けます。
ボタン電池をリモコン本体の電池ホルダーに入れて、動作を確認します。以前の様に作動させることができ、全く無反応だったリモコンが蘇りました。このタイプのカード型リモコンでも応用出来そうです。
この様な症状がある場合、お時間のある方は注文する前に一度試すこともいいかもしれませんので、剥がした後の置き場にご注意ください。

※!!ご注意!!  上記しましたが、フィルムの裏側は粘着になっています。ここにゴミや、ホコリが着きますと元に戻すことが出来ません。作業はホコリのない場所で、作業前にフィルムを仮置きするスペースを確保しておいた方が無難です。

 MITSUBISHIモニター用リモコンの不具合対策  トップへ

MitsubishiCardR240719
MITSUBISHI RDT271WV用リモコン

 このリモコンは、三菱液晶モニター RDT271WV用のカードリモコンです。発売日が2012/05/31となっており、すでに12年目に入っています。この27インチ液晶モニターは入力端子が多く、本来は買い換えたいのですが、この多種類の入力端子を装備したモニターがありません。このおかげで1台でMacやWindows、おまけにHDMI端子にはDVDレコーダーとマルチに使える優れものです。
 10年目頃から、カードリモコンの接触が悪くなりました。新しいうちならば新しいボタン電池に入れ替えれば、元通りになるのですが入れ替えても症状は以前と変わりません。これで改善が見られない場合は、長年の使用でボタン電池の接点のバネが弱くなっていることが考えられます。以前、サーキュレーター用のカードリモコンを分解修理(調整)したことがあるので、こちらも同じ方法で分解・調整をすることにしました。

 MITSUBISHIモニター用リモコンを分解します  トップへ

 分解方法はカードリモコンの表面に貼ってあるフィルムを鋭利なカッターなどで捲ります。操作フィルムを剥がして見てわかったのですが、このカードリモコンは前回分解したサーキュレーターより横幅が広いために、電子基板を固定するのにマイクロネジで4方向で固定しています。このネジにアクセスするには、厚いフィルムを剥がさないといけませんが、粘着性の問題があるので、今回はネジ部分を捲って作業します。

M_CardR_PealFilm240719 TheFourScrewsEemoved240719
カードリモコンの上面フィルムを捲ります。このタイプは4箇所のネジを外します
M_CardR_Disassemble240719
分解した三菱ディスプレー用カードリモコンの基盤の裏側 黄色の丸はネジ取付位置

 ボタン電池の接触部分を調整 トップへ

ButtonBatteryPole
ボタン電池の極で+側は裏の縁になっています

 左の画像は、ボタン電池の+とー極です。下の画像は、電子基盤のボタン電池の端子周りを拡大したものです。この銀色の端子の弾力が弱くなっていると推測されるので、2つの端子を少し起こして弱くなった接触を修正して密着を強くします。
 修正を終えたら4本のネジを本体にねじ込みます。このネジは木ねじの形状なのであまり強く締め込み過ぎると土台が削れる可能性があります。ある程度締め込みが止まったらねじ止め終了とします。ボタン電池を入れて動作確認をして終わりです。
 

M_CardR_ElectronicSubstrate240719
上の画像が電子基盤の拡大画像で、黄色の矢印がボタン電池の接触端子
ButtonBatteryContacts240722
ボタン電池をアダプターにセットして押し込むと裏の接点が付き、次に+接点に接触します

 カードリモコン接点調整後 トップへ

 一般的にリモコンのボタンの反応が悪くなると接点の摩耗を疑いますが、単三・単四電池を使うリモコンは螺旋バネの端子が多いですが、このボタン電池式のカードリモコンは板バネ端子の為、電池の接触に問題が出ることが多いようです。実際分解して電池端子の調整を行うと今まで反応しなかったボタンが元のように反応するようになりました。
 旧型の機種で純正のカードリモコンの販売が終了している場合、この調整を行ってみると賦活する場合がありますので、お試しいただければ幸いです。


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