一つ上の乗り心地/2016プリウス
2016プリウス リンク:
2012年の先代との比較
上質なインテリア
進化した乗り心地
向上した燃費
全く変わった夜の顔
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大きく変わった骨格TNGAで剛性アップ トップへ
ZVW30型(2012)のプリウスのマイナーチェンジモデルでは、前期モデルより溶接点を増やしてできる限り強度を上げました。しかしすべてが新しくなった今回のプリウスでは、新開発の共通プラットフォーム『TNGA』で骨格でねじれや衝突時の強度を上げることができました。特に超高張力鋼板の使用や、環境骨格構造を取り入れ、鋼板同士の溶接間隔をきめ細かくする、レーザースクリューウェルディング(LSW)が採用されました。これにより溶接スポットの点数を増やしキャビン・車体の強度を飛躍的に向上することができました。分かり易い所では、とあの開閉音が高級車並みの重厚な音に変わりました。前代ではドア強く閉めると「パン!」という音に近い安っぽい音がしましたが、今回は「ドスン!」という音に変わりました。慣れるまでは、先代のつもりで力を加減して閉めると、半ドアになってしまうことがありました。
これは、ボディ剛性、遮音性、密閉性がグレードアップした証しと思われます。 余談ですがシートベルトの引き出しの力も軽く伸ばせるようになりました。こんな僅かなことからでもトヨタの意気込みを感じられます。
進化したハイブリッドシステム トップへ
2016PRIUS(ZVW51)になってから、燃費を一段上げるために様々な改良がされました。このなかでハイブリッドシステムは再び進化しました。2012プリウスオーナーであった筆者が実際運転し比較してみると、発進時にモーターからエンジンに切り替わる時にあった、『ハッキリわかるエンジン始動』が自然にエンジンにつながる用になりました。遮音性もかなり上がったことも影響したようです。
ハイブリッドシステムの小型化によって、低くなったボンネットの中に『補機バッテリー』が納まったのも開発の苦労が伺えます。ハイブリッドシステムは、発進時にはモーターで走りますが(数10m以内)途中でエンジンに切り替わります。ZVW30までは、これがエンジンが回りだすのがハッキリ分かります。これがこの車になってあまり感じることが無くなりました。
トヨタのハイブリッドシステムが地味ながらかなり進歩したと思えます。
ブレーキフィールの改善
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ハイブリッドシステムで走行中にブレーキペダルを踏むと、制動・モーターによる回生による充電が同時に行われます。旧プリウスでは先述しましたが、一般車ではブレーキのコントロールが踏み加減の分だけ制動してくれましたが、ZVW30までは減速時に、エネルギーを回生するためフィーリングは良いものではありませんでした。ブレーキペダルを踏んだ時の感触は、極端ににいうと固定された板を、足で踏んでいると減速する感じです。
ディーラーでこの車を試乗をし走行をした時に直感したのは、『普通の車の感覚』(一般車の「踏み加減で効きをコントロール」する感覚)に近づいたということです。ZVW30では、『ハイブリッドだからこんなもの』からZVW51では『普通の車のブレーキ感覚に非常に近づき、違和感がなくなった』に変わりました。この部分はガソリン車などから乗り換えても、大きな不満は無いと思われます。
視界が広がった2016PRIUS
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2016プリウスは革新的な骨格と、ずば抜けた低燃費を目指し開発されました。
ひとつ前のZVW30から乗り換え運転してみると良くなった点が目立ちます。そのひとつが『Aピーラー周りの視界』が良くなったことです。先代はAピラーがボディ前部と一体になっています。そのために支柱が太く、交差点や曲がり角ですと身体を前に乗り出さないと見通せませんでした。新型の50型ではドアの一部になり、サイドウィンドウのピラーとしてかなり細くなっています。このため右左折時の斜め方向の視界が飛躍的に向上しています。
残念なところは衝突安全性の向上のために、外側から見たくさび形のデザインと違いインパネから内部のドア部分が前に向って迫り上がっていることです。通常の運転では気が付きにくかったのですが、立体駐車場等の坂道では前方(特に右下)の視界が見にくくなりました。これは外側のAピラーの部分(ドアミラーのステー部分)が樹脂製の部品で、覆われています。衝突安全性とデザインの狭間で導きだした苦肉の策かもしれません。
低重心とダブルウィッシュボンがもたらす操縦性 トップへ
ZVW30型で気になる箇所がもう一つありました。それはリアサスペンションの動作でした。後席にのった人からは、「かなり固い」と酷評をいただきました。一般路にあるマンホールなどを乗り越える時でも、角のある突き上げる様な強い振動が伝わってきました。
今回後輪に搭載されたサスペンションは「ダブルウィッシュボーン」で高級車では当たり前の仕組みです。しかしコストがトーションビーム(車軸式)より高価なため、この価格帯では採用されませんでした。現在はハイブリッドシステムが、コストを下げることができたため、投入されたといわれています。
ZVW30ではマンホールや小さな段差等を超える時に、突き上げる様な角のあるショックが伝わってきました。新型でマンホール等を乗り越えた時などは、角の取れたソフトなショックが感じられる程度へと進化しています。
奥多摩周遊道路のワイディングロードでオーバースピードでカーブに入った時は、タイヤの鳴きも全く無く腕が上がった様な感覚を覚えます。急カーブでも身体の振られも殆ど感じられませんでした。恐らくこれはサスペンションだけではなくTNGAによるボディ剛性の強化と重い走行用がリアシートの下にバッテリーが移動したり、前シート座面位置が下がる等、低重心になったことの成果と思われます。また新開発のシートも貢献していると思われます。これがストレスを軽減してくれる結果に繋がっています。こういうところはZVW30から、大きく向上した点と感じました。
衝突回避支援パッケージ/セーフティセンスP トップへ
Aグレード以上には、衝突回避支援パッケージ「セーフティセンスP」が標準装備されています。
内容は以下の通りで、「プリクラッシュセーフティ」、「レーンディパーチャーアラート」、「オートマチックハイビーム」、「レーダークルーズコントロール」の機能があります。
装着車には、フロントウィンドウ部分にカメラのハウジングがあります。また、ボディーの周りにセンサーが後ろに4箇所、前に4箇所、両サイドに各2箇所の計12箇所あります。これにより、接近状態をお知らせしてくれます。
プリクラッシュセーフティー
この機能は、フロントの「TOYOTAエンブレム」にレーダー、ルームミラー付け根に単眼カメラを装着して、周りの状態を監視してくれています。このシステムは非常時にしか働かないので、実感はありません。1回だけブレーキの後に加速した時にメーター部に赤抜きでブレーキと表示されたことがありました。ディーラーでのこの体験は、できないとのことです。停止時にはドライバーがかなり衝撃を受けるとのことでした。
レーンディパーチャーアラート
このシステムの起動は、幅3m以上で速度が50km/h以上となっていて、ディスプレー内にアニメーションで表示してくれます。
オートマチックハイビーム
この機能は、明るい市街地ではハイビームには今までなったことがありません。しかし、パッシング・ハイビームは効くようになっています。
レーダークルーズコントロール
この機能は、高速道路などで使用とありますが、一般道路でも45km/h位から作動できます。先行車に追従して発進・加速・減速・停止を自動的に制御してくれます。長距離ドライブなどではとても快適な装備と感じました。しかし先行車をカーブ等でレーダーが見失った時は自動的に解除されます。この機能を利用するときは、車は確実に停止しますので、レーダークルーズコントロールに任せた方が安心・安全です。
衝突安全性動画リンク:2016PRIUS/もし新型プリウスが事故ったら…ユーロNCAP5つ星の実力は!?
駐車機能動画リンク:2016PRIUS/人間より上手!? 新型プリウスの駐車アシスト機能が凄い!
評価動画リンク:クルマでいこう!2016/1/31 トヨタ プリウス
【実際走行して気になるところ】
・ハンドルを目一杯切って交差点等で曲がる時に、センサーが反応してアラームが鳴る。
・プリクラッシュセーフティーが時たま誤作動して、コンソールに『ブレーキ!!』と表示されることが数回ある。
・レーダークルーズコントロール使用時に停止の寸前にブレーキに触れてしまうと、制動がスッポ抜けヒヤリ。
・センサーの反応は曲がり角等運転しているとコンソールに眼を向けられないので、ヘッド・アップ・ディスプレーに表示されると良い。(A以上)
・プリクラッシュセーフティーが本当に作動するのか、体感できる場所をディーラーは用意してほしい。
・フロントウィンドウ上のミラー部分に取り付けられているセーフティセンスP単眼カメラ等のユニットが以外に大きくて、交差点停車時に左側の信号が見づらくなりました。
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