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ファスナーの構造と修理

  ジャンプ:真鍮ファスナー  コイルファスナー  コイルファスナー修理  スライダー交換

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衣料品や、カバー類などにたくさん使われている、ファスーナーは、一旦壊れてしまうと高額な修理代がかかるものです。ここで、少し手間はかかりますが修理方法をご紹介いたします。
ファスナーはジッパーテープに務歯が付けられています。務歯の種類もさまざまで、ジーンズに使われているブラス(真鍮)などの金属、スキーウェアーやスポーツウェアーなどで使われている、プラスチック製のもの、柔らかな一般衣料に使われている、ナイロンコイルなどがあります。
スライダーは、その務歯に応じた物が使われていて、ブラスにはブラス製ですが、一時ナイロンのスライダーがあった物の、今はプラスチックやナイロンコイルタイプには殆ど合金製が使われています。スライダーには滑りのよいファスナーや、開くと困るパンツやスカートには引き手を倒すと止まるストッパーが付いていますし、比較的止まりが良いファスナーはストッパーがありません。

  ファスナーの要/務歯(ムシ)

務歯(ムシ)にはブラスやアルミ・ニッケルなど金属のものは、ジッパーテープの内側の厚くなった部分にカシメてあります。ということは引っかかった時に無理矢理スライダーを動かしたり、開いた途中で無理に力をかけると務歯のカシメが弱くなってグラグラになって壊れたりしますので、無理な仕様は止めた方がいいです。
プラスチック製のビスロンやデルリンは、閉じる時の摩擦が高く金属には及びばせんが軽量です。開閉は多少重いですが、ムシがジッパーテープに溶着してあるので、務歯こぼれが少なく比較的丈夫のようです。
コイルファスナーは薄手用のビューロンから5C以上の厚手用のファスナーがあり、ザックやバッグにも使われています。よく見るとムシが1本のナイロン樹脂(釣り糸の太い物の様な物)をジッパーテープにクルクルと巻き付かせています。これがスラーダーで左右のコイルが噛み合わせる構造になっています。
開閉頻度が多いバッグ類は、長期間使っていると合金製のスライダーがナイロンの摩擦に負けて相当削れているのを何回か見ています。

  ブラスファスナーの弱点と応急措置

  
 真鍮製のファスナーは厚手の布に多く使われています        プラスチックのビスロン(デルリン)ファスナーはスポーツウェアー等

ブラスファスナーのスライダーは、ガイドが上下にあるので強度があり余り壊れませんが、良くあるのが「務歯の弛み」「務歯の不具合で起こるジッパーテープの剥離」があげられます。最近は昔と違ってジッパーテープが木綿製から化繊に変わったので、故障と言えば、務歯の弛みで開閉が出来ないか、隙間からスライダーが抜けて左右が分かれて仕舞うことではないでしょうか。この場合、応急措置として務歯のジッパーテープに噛ませてある部分に弛んだムシをラジオペンチ等でしっかりカシメます。これで応急措置は出来ますが、開閉時にこの箇所に負担がかかっていると思われますので、ジッパーテープのコード部分(ムシが付いてる箇所)が傷んでいる可能性があるので、本来の強度は出ないかも知れません。

  
 ナイロンコイルファスナーは比較的厚手の衣料に使われています。   小さめのスライダーのナイロンファスナーはカバー類に  TOPへ

  コイルファスナーのスライダー形状

      

  コイルファスナーのスライダー形状の弱点

コイルファスナーのスライダーの構造は基本的に、上のイラストのようにスライダーのつまみ部分の下に有る支柱で上下を支えている構造になっています。ジッパーテープの上面が平らな物はガイドが下に、下面が平らなファスナーは上部分にガイドが付いています。引き手(つまみ)を上げることで、スライダーの左右のガイドがムシを強制的に噛み合わせるようになっています。
よくある故障は、務歯(ムシ)が開いてしまうことです。開閉頻度が高いリュックやバッグのコイルファスナーでよく見られる現象です。数年使っている場合は合金のスライダーがナイロンコイルで削られてしまっていることがあります。この場合は寿命と思って諦めるか、全く同じ型式のファスナーを手芸店などで手に入れスライダーを交換することになります。
もう一つは、応急措置としてできる修理です。務歯の途中が開く原因は、スライダーの上下のプレートが開いて起きることです。上側は支柱で止まっているものの、スライダーの下部分の強度は支柱がありません。開く時にスライダー支柱の上に力がにかかり、スライダーの支柱の無い部分は強度が弱く開いていく場合があります。特に開閉時に力がかかる、リュックやバッグ等に多い現象です TOPへ

  
このタイプはコイル系のファスナーで上面がフラットになっています   裏面は務歯が出っ張っている分ガイドはこちらに出ています

  
横からみたスライダーでガイドがしたに出ているのがわかります    スライダーの支柱で務歯を分岐して、下部のガイドを支えています。 

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  故障の例と対応

【応急修理法1/コイルファスナーのムシが開いてしまった時】
  1. まず、開いてしまって務歯を手で一つ一つ噛み合わせます。基本は同じですが、コイルファスナーも多少無理が出来ます。面倒な方は荒療治ですが、すでにスライダーに隙間があるので、噛み合っている部分まで強引に押し下げることです。この場合は左右の務歯の位置を揃えてからやらないと、噛み合わせが狂う場合がありますのでご注意下さい。
  2. ムシがちゃんと閉じたのを確認した後ラジオペンチの様なもので、スライダーの支柱の無い部分を挟んで絞めます。この時は力一杯締めるとスライダーが割れる場合がありますので、加減しながらちょっとづつ締めて様子を見てください。本体は合金の鋳物の様な物ですので、柔軟性が無いので締めすぎると面倒になります。開閉が重くなったらしめ過ぎです。この場合は隙間に太めのマイナスの精密ドライバー(折らないように)を入れて開いてください。
    数年など長期間使っているファスナーの場合は、おそらくファスナーの寿命が考えられますので間に合わせの修理と思ってください。
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【応急修理法2/スライダーが割れた場合】
スライダー部分に力がかかったりすると割れる場合があります。この場合は、同じ型番のスライダーを用意しなければなりません。先日、布団カバーのファスナーのスライダーが割れてしまいました。この時ちょうど捨てようと思っていた、ファスナー式のペンケースのスライダーがピタリと合いました。無い場合は大きな手芸店などに必ず現物を持参して、同型番(ファスナー1本の可能性あり)を購入して下さい。

  1. ファスナーの「上止め」をキリや目打ちのようなもので開きます。
  2. 上止めはコイル系のファスナーではアルミ製のC型の爪が片側に2本、反対側に3本付いてあるものがありますので、折らない様に外してください。(けがに気をつけてください)
  3. これを左右の2つ外します。この時務歯が開いていたら、手で一つ一つ噛み合わせます。
  4. 壊れたスライダーを取り外し、交換用のスライダーの下をジーッパーテープにはめ込みます。この時縫製で端が折り曲げてある場合はかなり手間がかかります。
  5. 左右の務歯が閉じているのを確認して、スライダーの支柱の無い方から左右閉じている務歯を押し込みます。務歯が支柱まで来たら今度はスライダーを左右動かし、下に向かって開いていきます。外れない様にスライダーを上下に動かし問題ないようでしたら、外しておいた「上止め」を左右に元通りに差し込んでカシメます。以上で終わりです。

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